釣り人口が減っているんですね
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はい。
今回は「釣り」をする人の数が減ってきているというお話。
最近、チラホラと釣り人口が減っているという話を耳にしますが、日本の人口自体が減少して逆三角形になっているので、釣りに限らず、どのカテゴリーでも同じ事が言えるのかもしれませんね。ただ、趣味として遊んでいるジャンルが縮小していくのは寂しい。
なので、自分なりに「釣り」そのものについて、ユルい感じで考えてみたいと思います。
釣りの原点と楽しさ
自分の場合、父親や父親の友人達が釣り好きだった事も有り、幼稚園位の頃から、休みの日にはムコイチに渡っていたりした記憶が未だに残っています。小学生位になると、魚を釣るのは楽しいんですが、それよりも父親と釣りに出掛ける事自体が楽しかった。
気分としては、小さな冒険みたいな感じかと。
週末が近づいてくると、釣り場マップみたいな本とニラメッコしながら、今週は何処へ行くのかを考えて楽しむ。で、当日は釣具屋さんに寄って餌を購入し、地図を頼りに目的地までの道のりを楽しむ。
当然、今みたいにカーナビやネットも無かったので、知らない土地で迷子になったりもするんですが、何やかんや言いながら釣りが出来そうな場所を探してウロウロする。
本格的に迷子になったら、早朝から開店している食堂なんかを探して、ご飯を食べながらお店の人に道を聞いたり、魚が釣れる場所を聞いてみたり。こんな感じで、釣れても釣れなくても、普段は仕事で帰りの遅い父親と、二人して出掛ける事自体が楽しかったんだと思います。
釣りにはキッカケが必要
自分の場合、釣りを始めるキッカケは父親でしたが、釣りを始めた理由としては、周りに居る釣り好きな人に連れて行ってもらった。というのが一番多いキッカケではないでしょうか。
今まで釣りをした事が無い方が、フラ~っと釣具屋さんに立ち寄って釣りを始める事って少ないような気がします。
一言で「釣り」と聞けば、竿と糸を使って魚を釣るという事は想像出来ますが、実際に釣りに出掛けるとなると、仕掛けやら餌やらと分からない事が多い。周りに釣り好きな人が居れば、道具も釣具屋さんでチョイスしてもらえたり、釣り場でアドバイスしてもらえたりしますが…。
スマホのアプリみたいに、何となく試して何となく始められるような遊びでは無く、少しだけ敷居の高いイメージが有り、釣り人口に関しては「ほっとけば増える」事は無いと思います。
山を削り過ぎている?!
こんな感じで、一人で始めるにはとっつきにくい釣りですが、今の釣り業界は全体的に鋭角になり過ぎている気がします。
ただでさえ、海や川、磯に堤防、餌とルアー。といった具合に、対象とする魚種の豊富さから「釣り」というカテゴリーの細分化が進んでいる上、使う道具に関しては更に細分化が急加速しています。
例えば、シーバス釣りを例に挙げてみても、シチュエーションは河川・湾奥・サーフ・干潟・磯。使う竿は、長さや硬さ。ラインはに関しては、素材や太さ。使うルアーは細分化され過ぎて、これから始める人にとっては意味不明な状態。
既存のアングラーから見れば、遊ぶ場所に対してアジャストしやすくなる細分化は歓迎なのかもしれませんが、これか始める人にとってはどうでしょうか。
山自体が鋭角過ぎていて、傍から見ると登るのに尻込みしてしまう。頂上はとんがっていても良いと思いますが、山の麓はもっとなだらかで広くあっても良いのではないかと感じます。
ポンっと使えるお小遣いにも限度がある
これまた、シーバス釣りを例に挙げますが、釣具屋さんで売られているシーバス入門セットのような物を買った知人が居たので少し触らせてもらった事があります。ただ…。重い・硬い・投げにくい・巻きにくいといった感じで、使い難いのオンパレード。
話を聞いてみると、お小遣いを奮発して八千円程度で一式揃えたらしいのですが、現状で販売されている物の中からチョイスしたとすると、こんな感じの使用感になるのかと。使い難いだろうなぁと思って見ていると、案の定数投でナイロンラインがドバっと放出されて強制終了。
普段から釣りをしていれば、そうなってしまうだろうなぁと予測出来たとしても、釣りをやってみたいと思い、お小遣いを出して買った道具で結果がこれだと、釣りをする人口が減っていくのも何となく納得出来てしまいます。
釣りに関わらず、趣味として遊ぶには初期投資が必要になりますが、その趣味を長く続けている人の道具に対する金銭感覚と、初めてみようと思う人との金銭感覚は大きく変わってきます。
ただ、釣りに関しては、道具の性質向上を突き詰めて山を鋭く研いでいくのと同じ位、これから始めようと思った人へのタックル使用感の向上であったり、トラブルレスであったりと、ハードルを下げる事が大切かと。
そうしないと、山の麓が広がる事無く、頂上だけがどんどん細くなって、極端に長細い山になってしまう気がします。
皆で楽しめる経験を売る
釣りを始める人達を増やさないと先細りしていくという話に付随するんですが、道具を売る事よりも家族で楽しめる「経験」にもスポットが当たれば良いかなとも思います。
子供の数は減ってきていますが、自分も含め、子供に色んな経験をさせてあげたいと思っている親は増えてきているはず。
例えば、数十年前のキャンプ場なんて、アウトドア好きが集まる広場だったと思いますが、今では夏の人気スポットになっています。特に、川遊びや魚の掴み取りをして遊べるような場所は、空き待ちの大渋滞が出来る程の人気。
子供と一緒にいろんな体験が出来て、自然と触れ合えるキャンプは需要は高いのかも。
そういう視点で見れば、同じアウトドアでも、釣りの方が近場で楽しめるし、遊びに行ける頻度も高い。ただ、子供や家族と一緒に「釣りでもやってみるか」となった時のハードルが、やっぱり若干高いんでしょうね。
自分も「子供と一緒に遊べる物」を探してオモチャ屋さんに良く行きますが、子供が欲しいと言った商品が三千円を超えてくると、気軽にポンと買う事って少ないですからね~。
その感覚で言うと、釣具の入門セット一式を買うのは躊躇しますし、買ったとしても使い始めて直ぐに糸がドバっと出るのは悲しいですね。
釣り人口が減っているんですね・まとめ
既存のアングラーさん達を相手に、「感度が上がった」「飛距離が伸びる」等を突き詰めていくのは大事ですが、そればかりに集中しすぎて、間口を広げる事をおざなりにしてしまえば、山の先細りは急激に進む気がします。
個人的な感覚で言うと、ボチボチと使えて入門者さんでも扱い易い道具の価格帯は、ロッド・リール共に1万円前後位なイメージがあります。それに、必要な小物や仕掛けを合わせると、少なく見積もっても三万円弱。ちょっと気軽にという値段では無くなってしまう。
巻き心地や軽量化も良いんですが、それよりも「初めての人や子供が使ってもトラブルレス」なリールが2,500円位で売られていれば、もう少し釣りが身近な物になる気がします。
酒屋さんに行ってワインを買う時、五大シャトーの高価なワインか、渋くて酸っぱい格安のテーブルワインしか売っていなければ、ワインを飲む人は居なくなってしまうでしょうし、ワインを売る業者さんも無くなってしまいます。
でも、現在は千円未満で飲める凄く美味しいワインは沢山ありますし、店頭ではそれらのワインが主力になっています。これは、ワインの作り手と売り手が「いかにワインを身近に感じて楽しんでもらうか」という部分に焦点を当て、産地なり葡萄品種だったりを工夫した成果。
その結果、ワインに親しみがある人であれば、ちょっとした記念日なんかには「今日は高めのワインでも飲むか」という購買意欲にも繋がりますし、好みの葡萄品種を発見出来たりもします。
逆に、初めて飲むワインが渋すぎて飲めた物で無ければ、ワインへの興味は無くなってしまいます。まずは、身近に感じれる事が大切。
上に上に引っ張っていくのも大事ですが、それと同時に地盤も固めておかないと。
余談ですが、正月に放送される「芸能人の格付けチェック」の番組みたいな感じで、釣具バージョンもあったら面白いのに…。なんて思ったりもします(笑
まぁ…。そうは言っても、キャンプやアウトドア特有の、ゴミやマナー・ルールなんかの問題をどうやって解決するのかという課題は増えてしまうでしょうし。釣り人同士のトラブルなんかもあるので、一言で「釣り人口の間口を増やす」と言っても、なかなか難しい部分があるとは思いますが…。
とにもかくにも、決まった範囲内で顧客を奪い合っていても減る一方なので、どうやって範囲を広げて顧客を流入させるかが大事なのでは?なんて思ったりもします。
でも、具体的にどうするかとなると、結構難しいですよね~。
ポケモンや妖怪ウォッチのように、子供がハマる強烈なインパクトのある「釣りアニメ」みたいな物が出来れば、一気に釣りブームが来そうな気もしますが、そうなると既存のアングラーさん達からはクレームが出そうですよね~(^_^;)
なんだか、範囲が広すぎて。
とりとめのない話になってしまいましたが…。
高価な物よりも、安価で使いやすい物の開発。入門のハードルを下げて、釣りをする人の間口を増やし、釣り人の連鎖を作らないと。既存のアングラーさんに物を買ってもらう事だけに神経を使っていると、業界全体が細くなってしまうのでは?
といった感じのお話しでした(^_^;)
シーバス関連に関するお知らせ
現在、シーバス釣りに関する内容は、新ブログ『まころぐ』にて更新中です。当ブログよりも、丁寧に解説するよう心掛けていますので、宜しければチェックしてみて下さい!!
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。今回の投稿と同じカテゴリーにある、次の記事は「甲子園浜の一部立入禁止期間になりました」、前の記事は 「fimoの重大なマナー違反について」となっております。
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どうもです~
まさに、同じことを最近感じています。
とにかく、新しい釣り具は高過ぎる。
私も、いい釣り具が欲しいとは思いますが、高い釣り具が欲しいと思ったことはありません。
いろんな面で特化し過ぎて、ハードルが高くなリ過ぎている感じですね。
先週末のフィッシングショーに、釣り仲間で行ってきましたが、「いいけど高いね」という声が本当に多かったように感じます。
釣りは、他のスポーツ(敢えてレジャーとは言いません)に比べて、成果の確実性が低いジャンルだと思います。
ゴルフや、サッカー、テニスをしに行って、ボールを打てなかったり、ボールに触れなかったりすることはないと思いますが、釣りに関しては、時間をかけて、エサやルアーを買って釣りをしても、アタリやバイトさえ得られることなく帰ることも多いと思います。こんなスポーツ他に無いですよね(^^;
なだけに、釣りに行くこと自身のハードルが高いと、余計に釣りに行く人も減る、釣りに触れる機会
も減る、更にはハマる人も減って、競技人口が減る、という感じがします。
因みに、私も、子どもを連れて行く時には、ドMな釣りは絶対にせず、限りなく魚が釣れる可能性が高い釣りを選びます。魚釣りは、魚が釣れてナンボですから、子どもにも「お魚」を自分で釣る楽しみを覚えて欲しいと言う思いで連れて行きます。
長々と書いてすみませんが、本当に、業界としても、COREなハマった人達だけを相手にしていると、先細りになるだけの未来しか見えないことに気付いて欲しい気がします。
どうもです~!(^^ゞ
「いい釣り具が欲しいとは思いますが、高い釣り具が欲しいと思ったことはありません。」という部分に、今回の要点が詰まってますよね!!
現在の釣り人口の中なら、付加価値を付けてアイテムを細分化する事で購買意欲も増えるのかもしれませんが、そんな状況を見て、新たに「やってみたい」と思う人達がどれ位居るのだろうか…。
初めて釣りをする人なら、PEラインとショックリーダーの結び方で嫌になるでしょうし、ナイロンを使っていたとしても、スナップとの結束で躓くかも…。
その辺りをケアしておかないと、今居る人達が釣りから離れてしまえば、どんどん釣り人口は減ってしまうと思うんですが…。
まぁ、文中でも書いたように、ファミリー層にとっては、アウトドア自体のニーズはあると思いますし、色んな経験を子供に積ませてあげたいと思う親は多いでしょうし。でも、現状としては、家族連れは安い竿とリール使ってサビキでもどうぞ。って感じがするんですよね~。
釣りをする我々親世代が減っていると言う事は、その子供の世代になると釣り人口は更に減る訳ですし、既存の客よりも新規を増やす工夫が必要だと思うんですが…。そんな時、何となく釣具屋さんに言っても、1万円以上は絶対に使わないでしょうし~(^_^;)
安価でトラブルが少なく、扱い易い道具に力を入れないと…。売れるお客(常連)さんに売れる物だけを作ってれば、商圏が狭くなってくるのは当然かと。
なんて感じで思ってます。
僕もここ数年、感度とか軽さとかどうでもよくなってきました。
それを突き詰めていく楽しみもあると思うんですが、別に知らなくても困らない世界なんですよね。
そんなことより、壊れない丈夫さのほうが大事ですしね。
あと、釣りを細分化しすぎて、魚種ごとの専用タックルとかどんどん出されて、手軽な釣りさえも難しく紹介する最近のメディア見て、ちょっと冷めてしまったかも。
だから雑誌とか新作ルアーとかにも全く見向きもしなくなってしまいました。
既にもってる竿とリールと、いくつかの気に入ったルアーだけで遊んでいけたらいいかなーって感じです。
壊れたり無くした時にまた買えばいい。そんな感じです。
そうなんですよね~。
自分の中でも、今ある手持ちの道具を使っていればいいか。という感じで、昨年はパラガスの買い置き以外、1年通して殆どルアーを買わなかった気がします。
まぁ、以前と比べて釣りに出掛ける回数や時間も減ってはいるんですが、道具に関してはカメラと同じで、自分が使っている物の後継機が出るのなら気になるかなといった程度で、以前のように色々と調べる事も無くなりました。
それよりも、やっぱり細分化させすぎな感があります。魚種ごとの専用タックルは勿論なんですが、その魚種の中でも○○用みたいな感じで細かく分かれていますし。
プロゴルファー猿のドライバーみたいなロッドで、壊れなければ…。そっちの方が入門しやすいですし、敷居も下がると思うんですが…。
別に「飽きた」とかっていう訳では無いんですが、今までプラモ作りのBGVは釣りビジョンでしたが、最近はディスカバリーチャンネルです(笑
なんか、似たような内容や説明ばかりなんで、気分的に飽和状態になってます(^_^;)
エコノミータックル大好きのオレ参上!!
安くてもいいタックルは実は思っているよりも色々あるのですよ
でも今やメーカーの広告塔になっている雑誌等では
取り上げるのはハイエンドタックルばかりで
そういう安価でよいものは殆ど紹介されない訳でして
でもって、釣りを始めようと思って、雑誌などを手にとった入門者は
記事を見て、あー釣りって思ったよりも初期投資金額がかかるんだなぁって
二の足を踏んでしまう訳です
本当はそういう入門者を新規開拓するために
雑誌等がそういう入門者向け企画を率先して立てないといけないのに
どんどん先鋭化しているのですから人口が減るのも当たり前かなと(^_^;)
釣りにチャレンジしてみたいと思った方が、色々と調べれるのであれば良いんですが…。
例えば、ふらっと「釣りでもやってみようか」と衝動的に思いついた時、釣具屋さんに行って道具を探すと思うんですが、店頭に売られている数千円のセットなんて、殆ど使い物にならないですからね~。
重さや感度なんて関係なく、5~8千円程度でトラブルレスな入門セット(ルアーを含め)が分かりやすく売られていたらいいのに…。
「ちょっとだけ遊んでみようか」と、お試し感覚で購入しても、数投でラインがドバ~っと出てしまうと、グシャグシャになったラインをほどくのも嫌でしょうし、休みの日を潰してまでやりたいとは思わない気が…。
そうなってくると、サビキでもしながら…。
っていう選択肢しか無くなっちゃう気がするんですよね~。今ある商圏内で売れる人に対して売るよりも、商圏外の買わない人が買ってくれる工夫が必要かと。まぁ、言うは易しなんですけどね~(^_^;)
どう計算するかによって「釣り人口」は900万とか700万とか言いますが、減少の理由は漁業専業者による趣味釣り人に対する締め出し等もあるのではないでしょうか。ちなみに水産業従事者(漁師さん、水産加工業者)の総計は23万人程度です。水産業がGDP、国内総生産に占める割合は約0.15%。はい、零点いちごパーセント。にもかかわらず、日本の海岸線は漁師さんの独占体制。漁港整備には巨費を投じるが、一般人が海岸に出るとかボート、ヨットを浮かべて釣りをすることを防止するような設計の護岸工事。
護岸とか波止から竿釣り、砂浜で投げ釣り程度では面白さが限られます。グーグルのストリートビューで全国の海岸沿いの道路を調べて見ると、私達釣り人がボート、カヤックなどを堂々と海に出せるスロープは殆どゼロ。こんないびつな国は日本以外無いと思います。これは突き詰めれば政治の問題と思います。
コメントありがとう御座います!!
確かに、釣りができる海岸線は減ってきているように思います。ボートの釣り事情は分かりませんが、オカッパリにしても、今まで釣りが出来ていた場所でも立入禁止になったり、SOLAS条約によって入れない場所が増えてきましたね。
その場所の安全面や、ゴミやトラブルといった、釣り人側のマナーもあるかもしれませんが、今まで釣りが出来た場所にフェンスが設置され、釣りが出来なくなってしまう事が多くなりました。海岸沿いの道路にスロープが少ないのは、海に出さなければ事故は起きないといった、事なかれ的な部分があるのかも知れませんね。
立場によって考えが違うと思いますが、皆が納得できるような答が見つかれば良いのですが…。